東南アジアから鳥取県への訪日観光動向(2014–2025):コロナ後の回復とマレーシア市場の急成長
- cecil4885
- 3月10日
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過去10年間で、鳥取県は東南アジアからの観光客を着実に増やしてきました。シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピンの6つの主要市場の2014年から2025年までのデータを見ると、いくつかの明確なトレンドが浮かび上がります。
まず、コロナ前には東南アジア全体で大きな成長が見られました。その後、2020年から2021年にかけて新型コロナウイルスの影響で訪日観光は大きく落ち込みましたが、2022年以降は急速な回復が進んでいます。
この中でも特に注目すべき市場がマレーシアです。タイやシンガポールは訪問者数の規模では依然として大きな市場ですが、成長率という点ではマレーシアが最も高く、鳥取県にとって非常に有望な市場となっています。
コロナ前(2014–2019):東南アジア市場の拡大
2014年から2019年にかけて、東南アジアから鳥取県への訪問者数は大きく増加しました。
タイは2014年の710人から2019年には2,390人へと増加し、約3.4倍の成長を記録しました。シンガポールは430人から3,160人へと増え、約7.3倍という非常に高い成長を見せました。
その中でも、マレーシア市場の伸びは非常に顕著でした。
2014年にはわずか160人だった訪問者数が、2019年には1,000人にまで増加しました。これは約6.3倍の成長であり、東南アジア市場の中でも特に高い伸び率を示しています。
この背景には、日本旅行への関心の高まりに加え、マレーシア人旅行者の旅行スタイルの変化があります。東京や大阪などの大都市を訪れたリピーターが増え、次の旅行先として地方の魅力ある地域を探す傾向が強まっています。
コロナ禍(2020–2021):観光需要の急減
しかし、2020年から2021年にかけて新型コロナウイルスの影響により、世界中の観光市場と同様に鳥取県への訪日観光も大きく落ち込みました。
シンガポール市場は2019年の3,160人から2021年にはほぼゼロに近い水準まで減少しました。タイも2,390人から90人へと大幅に減少しました。
マレーシア市場も例外ではなく、2021年には訪問者数が0人となり、海外旅行が完全に停止した状態となりました。
しかし、この落ち込みは観光需要の減少によるものではなく、各国の渡航制限や入国規制など、世界的な政策の影響によるものでした。
コロナ後(2022–2025):観光市場の回復
2022年以降、国際旅行の再開とともに東南アジア市場は急速に回復しています。
タイ市場は2022年の320人から2025年には2,290人へと回復し、コロナ前の水準にほぼ戻る見込みです。
シンガポール市場も240人(2022年)から1,880人(2025年)へと大きく回復しています。
そして特に注目すべきなのがマレーシア市場の回復力です。
2021年に0人まで落ち込んだ後、2022年には150人まで回復し、その後も着実に増加しています。2025年には1,070人に達する見込みで、これはコロナ前の2019年の1,000人を上回る水準となります。
つまり、マレーシア市場はコロナ前を超える成長をすでに達成していることになります。
この急速な回復は、マレーシアにおける訪日旅行需要の強さに加え、鳥取県観光局によるマレーシアでの継続的なプロモーション活動の成果でもあります。
マレーシア市場:最も高い成長率
2014年から2025年までの長期的な成長を見ると、マレーシアは東南アジア6市場の中で最も高い成長率を記録しています。
2014年:160人
2025年:1,070人
これは約6.7倍の成長となり、非常に力強い拡大を示しています。
訪問者数の規模ではタイが最大市場ですが、成長率という点ではマレーシアが最も勢いのある市場と言えるでしょう。
また、マレーシア人旅行者は日本へのリピーターが多く、東京・大阪・京都などを訪れた後に新しい地方都市を探す傾向があります。
さらに、マレーシアでは中間層の拡大と海外旅行需要の増加が続いており、今後も訪日旅行市場の拡大が期待されています。
まとめ
2014年から2025年のデータを見ると、東南アジアから鳥取県への観光市場はコロナ禍による大きな影響を受けながらも、現在は着実に回復しています。
タイとシンガポールは引き続き重要な主要市場ですが、マレーシアは最も成長率が高く、今後の拡大が期待される戦略的市場として注目されています。
特に、コロナ後には訪問者数が0人から1,070人へと急回復し、コロナ前の水準を超える成長を達成しています。
今後もマレーシアの旅行会社やパートナーとの連携を強化し、継続的なプロモーション活動を行うことで、さらに多くのマレーシア人旅行者に鳥取県の魅力を届けていくことが期待されます。

セシル べ
(Cecil Beh)
M Bizplanner コンサルタント
“2011年東京、立教大学卒業。2年間東京で日系企業の営業・生産・人事部を経験し、日系企業やお客様が期待しているサービスのクオリティーを心がけていました。2013年に帰国し、地元の企業で事業展開部の担当になりました。新しい事業を展開したい客様を応援すること、心を込めて頑張ってサポートしたいと思います。”



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