「2025年最新版：いつから始める？マレーシアeインボイス制度の義務化スケジュール」

eインボイス導入の目的

• デジタル化推進：マレーシアのデジタル経済の発展と税務管理の効率化を支援。

• 納税コンプライアンスの強化：リアルタイムでの取引確認と記録を可能にし、透明性を向上。

• 業務効率の改善：請求プロセスの自動化により、手作業の負担と人的ミスを削減。

• 中小企業への段階的導入：スムーズな移行を促し、業界標準に対応。

  
  

eインボイス義務化のスケジュール（2022年度の年間売上高に基づく）

年間売上高	義務化開始日
1億リンギット超	2024年8月1日
2,500万リンギット超～1億リンギット以下	2025年1月1日
500万リンギット超～2,500万リンギット以下	2025年7月1日
100万リンギット超～500万リンギット以下	2026年1月1日
100万リンギット以下	2026年7月1日

特別なケース：

• 2023～2025年に設立された新規事業で年間売上高が50万リンギット以上：2026年7月1日から適用。

• 2026年以降に設立された事業：

  • 初年度が50万リンギット以上：設立日または2026年7月1日から。

  • 初年度が50万未満：その後、年間売上が50万を超えた翌々年の1月1日から。

eインボイスの免除対象

以下の者はeインボイス発行義務なし：

• 外交機関

• 事業を営まない個人

• 法定機関・地方自治体（※2025年7月1日以前の特定支払いに限る）

• 国際機関（※2025年7月1日以前の取引）

• 年間売上が50万リンギット未満の納税者

また、以下の収入・支出もeインボイス不要：

• 給与所得

• 年金、扶養手当、ザカート（宗教税）

• 特定の配当金

• 株式・デリバティブの取引

• 上場外株式の売却（会社等による場合を除く）

導入方法

• MyInvoisポータル：少量発行・手動操作向け。MyTaxログインが必要。

• API連携：大量取引・ERPシステム利用企業向け（JSON/XML形式対応）。

  
  

eインボイスの種類

1. インボイス

2. クレジットノート（値引き・返品など）

3. デビットノート（追加料金）

4. リファンドノート（返金処理）

5. 自己発行インボイス（海外取引など）

   
   

補足情報

• 72時間以内であれば、バイヤーによる拒否／サプライヤーによるキャンセルが可能。

• eインボイスの共有時にはQRコード付きPDF表示も可能。

• IRBM（マレーシア内国歳入庁）と関税局（RMCD）で情報共有されます。

• eインボイスはIRBMに保管されますが、納税者も自社記録の保存が必須。

公式ガイドライン（e‑Invoice Guideline Version 4.4, 2025年6月5日）にも基づいています