JNTOマレーシアイベントで鳥取の魅力を語るインセンティブ誘致の新戦略
- cecil4885
- 1 日前
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鳥取をインセンティブ旅行の目的地として伝える時、ただ観光名所を並べるだけでは届きません。相手が知りたいのは「美しい場所か」だけではなく、「大人数を安全に、気持ちよく、予定通りに受け入れられるか」です。
今回、JNTOマレーシアが主催するB2B向けインセンティブイベントに、鳥取を代表するスピーカーとして登壇しました。会場は2都市。6 JulyはPenangのE&O Hotel、7 JulyはKuala LumpurのPullman KLでした。
Penangでは22社、Kuala Lumpurでは34社の旅行会社が参加しました。合計56社の旅行会社に向けて、鳥取の魅力と、インセンティブ旅行としての可能性を直接お話しできたことは、とても大きな機会でした。

なぜ個別訪問ではなくJNTOマレーシアの場を選んだのか
「旅行会社を1社ずつ訪問すればよいのでは」と思われるかもしれません。もちろん、個別訪問には意味があります。深い関係をつくるには大切な方法です。
でも、インセンティブ旅行の誘致では、それだけでは届かない層があります。
マレーシアには、ウェブサイトを持たずに長年の顧客だけでビジネスを続けているインセンティブ系の会社もあります。外から検索しても見つかりにくい会社です。こうした会社は、企業の報奨旅行や社員旅行、販売代理店向け旅行などを継続的に扱っている場合があります。
自分たちだけで探して訪問しようとしても、接点をつくるまでに時間がかかります。担当者に会えるかどうかも分かりません。相手が本当にインセンティブ案件を扱っているかも、会ってみるまで判断しづらいです。
その点、JNTOマレーシアのプラットフォームは非常に効果的でした。
JNTOが主催するB2Bイベントには、日本旅行に関心があり、実際に商品造成や送客を検討する旅行会社が集まります。さらに、今回はインセンティブにターゲットを絞ったイベントでした。
短い時間で多くの旅行会社と出会い、同じメッセージを質を保って届けられる。これは、個別訪問だけではなかなか実現できません。
インセンティブ旅行はFITやシリーズツアーとは条件が違う
今回の準備で強く意識したのは、インセンティブ旅行向けの情報は、FITやシリーズツアー向けの情報とは違うということです。
FIT向けなら、個人旅行者が楽しめる体験、アクセス、食事、宿泊、写真映えする場所などが中心になります。シリーズツアー向けなら、定番ルートとの組み合わせ、バス移動、観光時間、食事場所の安定性などが大切です。
インセンティブ旅行では、さらに条件が厳しくなります。
たとえば、次のような点が見られます。
大人数を収容できる宴会場やイベントホールがあるか
グループで泊まれるホテルの部屋数があるか
大型バスで動きやすいか
レストランが一度に大人数を受け入れられるか
団体向けの体験アクティビティがあるか
悪天候時の代替案を用意できるか
特別感のある演出ができるか
インセンティブ旅行は、会社にとって大切な報奨や関係づくりの場です。失敗が許されにくい旅行です。だから、旅行会社は「魅力」だけではなく、「運営できるか」を細かく見ています。
鳥取には自然、食、文化、温泉、体験という強みがあります。ただ、それをインセンティブ担当者に伝える時は、言い方を変える必要があります。
「きれいな場所があります」では弱いです。
「大人数で移動しても混雑感が少なく、特別な体験として見せやすい場所です」と伝えると、相手は商品として考えやすくなります。
1. プレゼン資料はマレーシアの聞き手に合わせて作り直した
今回、私はプレゼンテーションデッキの再構成を担当しました。元の資料に情報はありましたが、そのまま話してもマレーシアの旅行会社に伝わりにくい部分があると感じました。
大切なのは、情報量を増やすことではありません。相手が理解しやすい流れに並べ替えることです。
マレーシアの旅行会社が鳥取をまだよく知らない場合、最初から細かい地名や施設名を並べても印象に残りません。まずは「鳥取はどこにあるのか」「なぜインセンティブに向いているのか」「どんなグループに合うのか」を明確にする必要があります。
そこで、話の流れを次のように組み立てました。
鳥取の場所とアクセスを分かりやすく伝える
鳥取ならではの印象的な魅力を見せる
インセンティブ旅行に合う理由を説明する
団体受け入れで大切なポイントを紹介する
実際の体験や反応をもとに、旅行会社が売りやすい形でまとめる
特に意識したのは、「マレーシアの旅行会社が理解しやすい順番」にすることです。

2. 紙の情報ではなく自分の経験として語った
登壇で一番大切にしたのは、資料を読むことではなく、自分の経験として話すことでした。
旅行会社の方々は、インターネットで調べられる情報には慣れています。観光地の概要、写真、アクセス、施設情報は、必要なら自分たちでも確認できます。
会場で聞きたいのは、それ以上のことです。
実際に行った人がどう感じたのか。お客様はどんな反応をしたのか。大人数で行く時にどこに注意すべきか。どの体験がマレーシア市場に合いそうか。そういうリアルな話には、聞き手の集中が集まります。
私自身の体験を交えながら話すことで、鳥取が単なる観光地リストではなく、実際に旅程に入れられる目的地として伝わったと思います。
たとえば、自然の魅力を話す時も、写真を見せて終わりにしません。なぜそこでお客様が喜ぶのか、どの時間帯が印象に残りやすいのか、グループで訪れた時にどんな動き方ができるのかを説明しました。
食の魅力も同じです。鳥取の食材を紹介するだけでなく、団体の食事としてどう見せられるか、どんな場面で満足度が上がるかを意識して話しました。
人は情報よりも、体験のある話を覚えます。特にB2Bの場では、相手がそのままお客様に説明できる言葉を持ち帰れるかが大切です。
3. スピーチの配信の違い
実際、クアラルンプール(KL)とペナンで講演を行う際、私は話し方を異なり、スピーチの順序を調整しました。その理由は、KLではほとんどの参加者が鳥取にすでに馴染みがあるのに対し、ペナンでは初めての人が多いからです。
両方の場所での反応は素晴らしかったです。Q&Aセッション中には質問をする人がいて、これは大きな成功です。ご存知のように、通常、Q&Aセッションでは人々は手を挙げません。 ;)
日本の新しい目的地を探求したいという強い意欲を感じました。特に、混雑しすぎていない日本らしさ、自然と食の強さ、大人数向けの可能性には関心を持っていただけたように思います。
今回のJNTOマレーシアイベントで鳥取の魅力を語るインセンティブ誘致の新戦略は、単に多くの旅行会社に会うことではありませんでした。相手にとって売りやすい形に変えて伝えることが中心でした。
その意味で、2都市でのセミナーはとても価値のある機会でした。
マレーシアから鳥取への宿泊数は伸びている
鳥取へのマレーシア人旅行者の延べ宿泊数は、年々大きく伸びています。数字を見ると、その変化はとてもはっきりしています。
年 | マレーシア人旅行者の延べ宿泊数 |
2021 | 0 |
2022 | 150 |
2023 | 380 |
2024 | 570 |
2025 | 1,070 |
2026 年1月から5月末まで | 1,080 |
2021年は0でした。そこから2022年に150、2023年に380、2024年に570、2025年には1,070まで増えました。
2026年は、1月から5月末までの時点ですでに1,080です。まだ年の途中でありながら、前年全体を超える数字になっています。
この伸びは、マレーシア市場における鳥取の可能性を示しています。FITだけでなく、今後はインセンティブ旅行や団体旅行でも鳥取を選んでもらえる余地があります。
もちろん、数字が伸びているからといって、自動的に大型グループが来るわけではありません。インセンティブ案件を受け入れるには、施設、移動、食事、体験、案内体制などを具体的に見せ続ける必要があります。
でも、今回のようなB2Bの場で正しい相手に正しい伝え方ができれば、次の成長につながる可能性は高いと感じています。

今回のセミナーから見えた次の一歩
今回のイベントでは、とても良いフィードバックをいただきました。鳥取を初めて知った方にも、インセンティブ旅行の候補地として興味を持っていただけたと感じています。
次に必要なのは、関心を具体的な商品造成につなげることです。
そのためには、旅行会社がすぐに検討できる情報が必要です。大人数対応が可能なホテル、食事会場、体験施設、移動時間、モデルコース、季節ごとの見せ方。こうした情報を、インセンティブ担当者の目線で整理して出していくことが大切です。
今回、私は鳥取の魅力を紙の説明ではなく、現場の感覚と自分の経験で伝えることを意識しました。その結果、参加者の反応も良く、今後マレーシアから鳥取へ向かうインセンティブグループが増えていく手応えを得ました。
鳥取には、まだマレーシア市場に十分知られていない魅力があります。だからこそ、伝え方で大きく変わります。誰に、どの順番で、どの言葉で話すのか。そこを丁寧に設計すれば、鳥取はインセンティブ旅行の新しい選択肢になれます。
この2日間は、鳥取を売り込む場であると同時に、マレーシア市場が何を求めているのかを肌で感じる場でもありました。次の一歩は、その反応を形にして、実際の送客へつなげていくことです!



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